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アッセンブリッジ・ナゴヤは、2016年よりスタートし、 名古屋の港まちを舞台にしたクラシック音楽と現代美術のフェスティバルです。 [アッセンブリッジ assembridge]とは、「集める」「組み立てる」などの意味をもつ[アッセンブル assemble]と、 [ブリッジ bridge]を組み合わせた造語です。音楽やアートが架け橋となり、 まちと人が出会い、つながりが生まれ、新たな文化が育まれていくことを目指しています。
今年は現代音楽から着想を得た展覧会や、展覧会場でのコンサート、さらに作曲家と映像作家のコラボレーションなど、音楽とアートをつなぐプログラムがより一層充実します。
コンサートホールや美術館ではなく、いつものまちが会場となり、 名古屋の港まちの日常に音楽やアートが溶け込み、創造性溢れる場所から風景が動き出していきます。
ART│現代美術展
「パノラマ庭園 —タイム・シークエンス—」
昨年と同タイトル「パノラマ庭園」のもと、会場となる港まちエリアをひとつの「庭」に見立て、作庭するようにまちにアーティストや作品が入り込んでいきます。
今年は日本を代表する作曲家・一柳慧が1976年に発表したピアノ曲《タイム・シークエンス》に着想を得るとともに、時間の流れと土地や場所の関係や生成変化に焦点を当て、「タイム・シークエンス」というサブタイトルを与えました。「シークエンス」は多様なシーンの連続を意味することばで、映画や建築などでもよく用いられます。アートを通じて港まちの様々なシーンが連続され、文化的な生態が育ち、まちの風景を動かしていきます。
展覧会では一柳の《タイム・シークエンス》に関する資料展示や演奏にはじまり、自然現象と時間や場所の関わりに言及する作品や、建築に作用する作品、名古屋港エリアを舞台とした日常の何気ない風景や人の営みをリンクさせるパフォーマンス作品などを展開します。さらに会期中に変化するプロジェクトなど多彩な作品が重なることで、まちを舞台とした展覧会を形成します。
時間と空間の連続性だけでなく、ときに連続を切断するように異なった時代の作品を挿入するなど、ある場所に全く異なる時が流れる状況を築くなかで、アートと地域の多様な接続点を生み出し、日常と芸術の気長な関係を育むことを目指します。
朝海陽子、一柳 慧、L PACK.、グエン・チン・ティ、小山友也、鈴木 光、冨井大裕、豊嶋康子、野村 仁、法貴信也、山城大督、ユーアン・マクドナルド